金沢の都市と交通を考える会(K.CAT)

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◆第9回市民フォーラム

<フォーラム開催概要> ※詳細はチラシを参照

 テーマ:「歴史文化資産を活かした金澤づくりを考える」−住んで良し・訪れて良しのまち−
 日時:平成20年2月2日(日)、13:30〜16:30
 場所:ITビジネスプラザ武蔵 6階 交流室
 参加者数:153人

<フォーラム関連資料>

 □チラシ(PDF、644KB)
 □提案の概要(PDF、376KB)
 □青組の提案(PDF、688KB)
 □赤組の提案(PDF、611KB)

<フォーラムの様子>

 第9回目を迎えたK.CAT市民フォーラムでは、「歴史文化資産を活かした金澤づくりを考える」をテーマに、旧城下町の歴史的な都市構造が残る金沢の魅力である広見・小路、用水、町割(青組)と、町家、用水、庭園・緑(赤組)に分かれて、歴史文化資産の活用方法についての提案を発表し、ディスカッションを行いました。

1.高山先生(コーディネーター)あいさつ
 K.CAT代表である金沢大学大学院の高山純一教授より、開会の挨拶。K.CATフォーラムも平成10年12月の発足から10年目を迎え、1年に1回のフォーラムも今回で9回目であり、発足当初に比べて一般市民の方の参加が増えてきたことが説明され、続いて今回のテーマとして「歴史資産を活かした金澤づくり」を選定した背景や採点方法について紹介されました。
 会場には寒い中、前回同様、約150人の参加者が集まり、用意した座席のほとんどが埋まりました。
2.青組の発表
 まず、青組から、「金澤を磨き『大金澤』へ〜文化は都市を造景する〜」と題し、提案内容を発表。発表時間は15分。
 青組のメンバーは、青海万里子氏・北原良彦氏・不破正人氏の3名。
 城下町とは日本独自の都市計画であり、現在もフルセットで城下町の要素を持っている町としては、金澤が最大であることから、世界を見据えた都市を目指すことをテーマに、歴史文化資産である用水、広見、町割を活用し、「都市の美を磨く」、「文化と産業を融合する」ことを方針として、脱小京都、そして文化が都市を造景する「大金澤」を目指すことを提案しました(詳しくはこちら)。
3.赤組の発表
 続いて、赤組が「情緒纏綿たる金澤を守り育てる〜第六感に伝える金澤のハレとケ〜」と題し、提案内容を発表。発表時間は同じく15分。
 赤組のメンバーは、木谷弘司氏・鈴見裕司氏・宮本秀夫氏の3名。
 歴史文化資産を活用して、金澤の魅力を人間の五感に訴えかけ、その結果、第六感となる感性において「情緒纏綿たる金澤」を磨き上げることをテーマに、町家、庭園、用水を活かして、@ハレの場をつくる、Aハレの場をつなぐ、Bケの場を磨く、C人を育てる、D金澤通人を育むことにより金澤の魅力を全国・世界へ発信していくことを提案しました(詳しくはこちら)。

※ハレ…非日常、ケ…日常
4.参加者投票(1回目)
 両組の発表を終えた段階で、会場の参加者に、事前配布した青・赤の投票札を回収BOX内に投じていただきました。
 発表を聞いた時点では、赤組70票、青組49票で赤組がリードしており、選んだ理由として「歴史文化資産の活用度」を決め手としている人が最も多くみられました。
5.ディスカッション
 両組の発表に対し、評価委員とコメンテーターが質問し、提案内容に対するディスカッションが行われました。
 評価委員は、木俣昇氏(金沢大学大学院教授)、宮島潤一氏(株式会社JTB中部金沢支店長)、高橋律子氏(金沢21世紀美術館キュレーター)の3名が、コメンテーターは蓮見有敏氏(国土交通省金沢河川国道事務所長)が担当されました。両組の提案に対し、鋭い視点での質疑応答が行われるとともに、会場からも意見・質問をいただきました。
6.参加者投票(2回目)・評価委員投票
 提案内容に加えて、評価委員や会場との質疑応答の結果を踏まえ、参加者及び評価委員による最終的な投票が行われました。
 さて、どちらの組が「金澤づくり大賞」の栄冠をつかんだのでしょうか?
7.結果発表・総評
 投票の結果、会場参加者が青組39票に対して赤組57票、同点15票(1票2点、引き分けは1点ずつ配点)、評価委員は青組31点に対して赤組29点となり評価は分かれたものの、赤組158点対青組124点となり、赤組が「金澤づくり大賞」の栄冠を手にしました。
 赤組は歴史的文化資産を活かすだけではなく、活かすために人材の育成をする提案をしている点や、赤組の方が今までの金澤が行っていた施策を一歩踏み込んだような提案で実現可能性が高いと評価されたことが勝因となりました。また「ケの日常を活かしたハレの日こそ輝く!」という名フレーズも生まれました。
 一方、青組は、金澤が城下町をフルセットで持っており、脱小京都、大金澤にしようという話は面白いと評価されましたが、広見の活用や職人町の提案の工夫がもう少し必要であった考えられます。

第9回市民フォーラムは、寒い中、多くの市民の方々にご参加いただき、とても活気あるものとなりました。
発足から10年目を迎えたK.CATの活動が、金沢に根付いてきているように感じています。
これからも大胆かつユニークな視点で、金沢のまちづくりについて提案をしていきたいと思います。
これからのK.CATの活動にご期待ください!
平成21年2月に開催予定の「第10回市民フォーラム」にぜひご参加くださいますようお願い致します。

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